呉市 業者不在・今後の災害の為に無料点検を依頼されました
本日もブログをご覧頂き有難うございます。
今回は、呉市のお客様H様よりのご相談でした。
「以前、お付き合いのあった屋根工事屋さんと疎遠になり、昨今の台風や豪雨での災害が心配なので一度点検して欲しい」。
今現在、雨漏りしている事はないようでしたが、特に気なることを不安な事をヒアリングして、少しでも安心に変えられる点検工事にしたいと思います。
お客様のお家は築50年以上の入母屋の屋根で、伝統的ないぶしの日本瓦で屋根を作られていました。
これより詳細に点検・確認していきます
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まずは、屋根下地。
通常、数十年前の屋根であれば”土葺き”といって瓦の下に葺き土と呼ばれる赤土があり、その粘り気で屋根に固定する工法ですが、
こちらのH様宅は年数の割に空葺き、いわゆる土を使用しない工法でした。
下葺き材のルーフィングは確認した場所こそは破れなどはありませんでしたが、すでに対応年数が過ぎて、すぐにでも破れる可能性のある状態でした
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下り棟(屋根の一番上にある棟(陸棟)より軒先にむけて鬼瓦がついている棟)と隅棟の突き当り部分です。棟のフタになる瓦(雁振り瓦)等含めて、突き当り部分に「コーキング」をそこらじゅうに塗り固めています。 瓦に限らず多数のパーツで構成されたモノをのり状のコーキングを塗ることで、一見、雨水の侵入がないように思われるかもしれませんが、これは瓦の構造を知らない業者の悪質工事です。
この場所付近で雨漏りが発生した場合、内容によっては一部を解体する必要があります。その際に、これだけでのコーキングを剥がし、解体するのは無駄に手間が発生し、結果お客様の負担となってしまいます。
こちらは、谷部です。
年代から考察して、数十年前であれば銅板の谷板を使用する事が多いのですが、こちらはガルバリウム鋼板製の谷板を使用していましたので、恐らく以前に修理されていたものだと思われます。
谷板自体には、割れ・穴等はなく十分にこれよりも対応可能です。
1階屋根北側の軒樋です。
少し分かりずらいかもしれませんが、樋の中に苔が4~5Mほどならんでおり、竪樋とのジョイント部・上合にまでは苔がないようでしたが、
樋の排水能力が下がって大雨などではお隣様に溢れる恐れもあり得ます。
瓦の浮きを発見しました。
同様の箇所が他にも2箇所ありました。
浮いている瓦の上の瓦を浮かして確認すると、元から浮いている瓦は下地の桟木に引っ掛からず乗っかている状態でした。
何かの振動のはずみで浮き上がったのかもしれません。
サービスにて修繕させて頂きました。
こちらは瓦の割れを発見しました。
コーキングによる補修をしているようですが、やはり瓦の構造を知らない者によるものだと感じました。
この割れた瓦の上側の重ね代部分にも恐らく「割れ」があると思います。表面にある割れ部分だけ補修しても、かえって雨漏りにつながるケースもありますので、
”とりあえずコーキング”という考えは非常に危険な行為です。
こちらは軒先に近い平部の瓦の欠けです。
軒先に近い事もあり、お隣様に近い事もあるので風が強く吹く事も考えにくいので、それほど雨漏りにつながる可能性は少ないでしょう。
1階壁際の様子です。
現在であれば、板金による壁際工事がなされるところですが、むかしはこのような場所には板金を使用せず、
板金は当初、窓の上にある小さな屋根・庇(ひさし)から少しずつ板金の場所を広げていきました。
2階屋根の軒の出がしっかりあるので、壁際には問題なさそうです。
2階屋根の棟部分です。お客様H様が気にされていた、「下から見ると、棟の一部が浮いているように見える。崩れるのではないか」というのは
、こちらのノシ瓦という四角い棟に使用する瓦の表面が変色している事を指しているようでした。
瓦は工業製品ではなく、自然の土を使用して作られるものなので、色あせる事はありますが、製品状は問題ないです。
以上で、呉市のお客様の屋根無料点検は終了です。
不安な顔で始まったH様も、異常がない事・後日報告書を持参しての説明で納得されて安心された顔が印象的でした。これからも何かあったら宜しくお願いしますという、嬉しいお言葉を頂けて、何よりの励みになりました
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